特別養護老人ホーム(特養)を知る!費用や入居条件は?

特別養護老人ホーム(通称:特養。介護保険法での名称は介護老人福祉施設)は、安価に手厚い介護が受けられる介護施設で、特に要介護度が重い方にとっての施設として人気です。

ですが、近年はその絶対的な数の不足に対する入居希望者の多さから、入居待ち人数が数百人におよんだり、また、入居までの待ち年数が数年かかるなど、その入居しにくさの方がクローズアップされて、社会現象にもなっています。

特養への入居が難しいのはなぜなのでしょうか、そして、入居する方法はないのでしょうか。

こちらの記事では特養について詳しくご紹介します。

要介護度が重い方の施設

特養は地方自治体や社会福祉法人などにより運営される公的な福祉施設なので費用が安く、介護の他、食事・入浴・排せつの介助など手厚いケアが期待できる施設です。

特養の入居対象は、65歳以上の、身体や精神に重い障害を抱えていて常時の介護を必要としている方、在宅できちんと介護を受けることが難しい方です。

特に要介護度が重い方にとって重要な役割を特養は果たしています。

ただし、常時介護を必要としている高齢者の方の施設ではあるものの、特養での医療的な処置は定期の健康診断や予防接種など限定的なものとなります。

入居者の方が高度な医療処置が必要な状態になった場合は病院に入院することになり、3ヶ月入院すると退去しなければならない施設もあります。

入居には要介護3以上が必要

特養の利用は、介護保険の対象では要介護1~5となっているものの、2015年の4月からは特養に入所できるのは、原則として要介護3以上となりました。

要介護1・2の方は、やむを得ない理由がある場合以外は利用できないとされています。

実際、2010年以降の特養に入居している方の要介護度の割合の推移を見ても、一貫して要介護3~5の方で9割弱を占めています。

特別養護老人ホーム居住者の要介護度構成割合の年度推移図

特別養護老人ホーム居住者の要介護度構成割合の年度推移
出所:厚生労働省 平成26年介護サービス施設・事業所調査の概況

なかなか入所できない

特養の話題になると必ず出るのが、待機人数や待ち年数で、特養は絶対的に数が不足しているとも言われています。

厚生労働省の調査によれば、平成26年の特養は全国で7249施設あり、それがほぼ満室で、入居者数は約50万人弱の方が入居しています。

そして、この入居者数とほぼ同数の方が待機していると言われています。

参考リンク:
平成26年介護サービス施設・事業所調査の概況|厚生労働省

ところが、2016年の後半から特養の待機人数が減っているという報道が出始めました。

以下の記事で詳しくご説明していますので、こちらの記事もご覧ください。

記事リンク:
特養の待機人数が減っているのは本当?入居しやすくなったの?

2017年3月27日に厚生労働省が3年ぶりに特養の待機人数の調査結果を発表しました。

以下の記事で調査結果と現状をご説明していますのでご覧ください。

記事リンク:
特養の待機人数減少が判明、入居困難な状況は変わらず

とにかく費用が安い

特養の特徴の1つは、他の老人ホームや介護施設と比較したその費用の安さです。

特養の費用には、有料老人ホームのような入居一時金(入居時に支払う家賃の前払い的な費用)の必要はなく、月額の費用のみです。

一般的な有料老人ホームの月額費用が約10~30万円ほどのところ、特養は約5~15万円ほどと、その費用には差があります。

また、収入が少ない方には費用を減免する制度もあり、多くの入居者がこの制度を利用しているようです。

月額費用に含まれるのは、主に施設サービス費、居住費、光熱水料、食費、生活費などです。

最近の主流はユニット型個室

特養の居室は、従来の多床室(4人部屋)ではなく、最近はユニット型の個室(ユニットケア方式)が主流になってきています。

ユニットケア方式では、10人以下の少人数のグループを1生活単位(ユニット)として、1ユニットごとに専用の居住空間と専任の職員が配置され、ユニット単位でのケアが行われます。食堂・リビングなどの入居者同士のコミュニケーションがとれるエリアを取り囲むように個室の居室が配置されています。

入居者のプライバシー確保と入居者同士の関わりの機会を両立した居住方式と言えそうです。

特養に入るには

施設によっては待機人数が数百人、待ち年数が数年と、とかく入所が難しいといわれる特養。特養に入るにはどうしたらよいのでしょうか。

申し込み順で入所できるわけではない

まず知っておきたいのは、特養への入所は申し込み順ではない、ということです。

特養は重度の要介護の方を対象にしていて、国は特養への入所について、省令で「施設サービスを受ける必要性が高いと認められる入所申込者を優先的に入所させるよう努めなければならない」としています。

つまり、早く申し込んだかどうかよりも、より施設サービスを必要としているかどうかで入所が決められている、ということですね。

特養への入所判定

特養への入所判定では、自治体や特養によって独自の基準を定めてはいますが、特養入所申込者ごとに優先度をポイント化(点数化)したものが利用されています。

このポイントが高い人ほど特養入所の優先度が高くなります。

ポイントは、要介護度の高低、介護する人の有無といった条件で判定されます。

例えば、「要介護度5」「介護する家族がいない」という方ですとポイントは高くなり、特養入居の可能性は高くなります。

さらに、ポイントによって各入所申込者に優先度順位がつけられた後、各特養ごとの入所検討委員会によって、その特養の次の入所候補者が選定されます。

入所検討委員会での判定基準には、例えば、性別や居室の特性、地域制、介護保険施設からの退所者か否かなどがあります。

ただ、この検討委員会での判定は、ポイント化による厳密な順位判定とは異なり、色々な要素を考慮した上での判定となります。

特養の介護サービスを利用が活路?

特養はその本体でのサービスに加えて、訪問介護、訪問入浴、デイサービス、ショートステイなど様々な介護サービスを提供しています。

こうしたサービスを利用していることが委員会での判定に影響することもあります。

言い換えると、ある特養の介護サービスの利用者はその特養に入りやすい、という傾向がみられます(もちろん施設によって違いはあると思います)。

訪問介護やショートステイの利用者であれば、特養としてはその利用者の状態や情報を把握しているため、介護の方針が立てやすく、それが検討委員会での判定の際に考慮される、ということは確かにあるでしょう。

「以前からその特養のサービスを利用していたか否か」という点は特養への入所が困難な時期の中にあって、入所のための1つの目安になりそうです。

入所検討の際は見学はしておこう

特養は公的施設ではあるものの、施設設備や介護方針、スタッフのレベルなど、特養同士による違いも意外と大きく、そうした点は他の有料老人ホームなどの施設と同じです。

ですので、他の施設と同様、特養への入所を検討する場合も、なるべく複数の特養を見学して比較するようにしましょう。

施設見学の際のポイントは下記の記事も役立つのではないかと思いますので、ぜひご参照ください。

記事リンク:
老人ホーム見学の心得と準備しておきたいこと

老人ホーム見学時のチェックポイント

老人ホーム見学では「人」も要チェック!

老人ホーム見学時は必ず質問しよう

特養に入所できない時の選択肢

重い要介護の方への手厚いケアと費用の安さで人気の特養ですが、今回の記事で見てきたように、特養に入りにくい状況は依然として続いています。

それでは、そうした特養への入所を希望していても、入れない時にはどうしたらよいのでしょうか。

下記の記事では、その時の選択肢とおすすめの方法をご紹介していますので、ぜひご覧ください。

記事リンク:
特養に入れない時どうするか?3つの選択肢とおすすめの方法

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