老人ホームから退去しなくてはならない4つのケース

慎重に資料の検討を重ねて複数の施設見学を行い、1週間の体験入居も経験した結果、「ここだ!」と決めて、やっとの思いで入居した有料老人ホーム。

終身介護を謳った施設に入居して安心と思っていたら、施設側から退去を求められることもあるのです。

こちらの記事は、そうした老人ホームの退去リスクにはどのようなものがあるのか、4つのケースについてご紹介しましょう。

老人ホームから退去しなくてはならないことがある?

多くの有料老人ホームでは利用権方式の契約形態を採用しています。

サービス付き高齢者向け住宅などで採用されている建物賃貸借契約では「借地借家法」で居住の権利(いわゆる借家権)が守られています。

これに対して、利用権方式は根拠となる法律がなく、入居者の権利が十分に守られているとは言えません。

そして、利用権方式を採用する施設では入居者の退去の要件は施設側が規定しています。

そのため、施設によって要件は異なるものの、施設から入居者の方が退去しなくてはならないケースがあります。

老人ホーム側から退去を求められる、主な4つのケースをご紹介しましょう。

また、老人ホームの契約形態については下記の記事でご紹介していますので、こちらもご参照ください。

記事リンク:
老人ホームとの契約!契約形態の違いと注意すべき点

老人ホームから退去を求められる4つのケース

Case1. 病気やケガによる長期入院

介護付き有料老人ホームは、看護師が常駐して手厚い介護体制が売りですが、医療機関ではないため、医療行為への対応には限界があります。

気管切開(器官に穴を開けること)や人工呼吸器の使用などの専門的な医療処置が必要になった場合、入居者の方は病院に入院しなくてはなりません。

そうした入院が長期にわたるようだと施設から退去を求められることがあります。

Case2. 認知症の進行

入居者の方が認知症を患っていて、その症状が進むと、問題のある行動、例えば、暴力行為や暴言、他人の居室に入るなど、他の入居者に迷惑がかかる行為が日常的になることがあります。

こうした行動のために施設での共同生活に支障がでると判断された場合は、退去を求められることがあります。

退去に該当する行動のレベルについては施設ごとに異なります。

Case3. 月額費用の滞納

入居者の方が何らかの理由で月額費用が払えなくなり、身元引受人も支払いが困難で滞納が続き、今後の支払い見込みも立たない場合、施設から退去を求められることがあります。

一方、施設側の月額費用の値上げによって今後の支払いが困難になるというケースもありえますが、こうした値上げを実施する場合は施設側から事前に説明等があります。

Case4. 運営会社の倒産

実は有料老人ホームや高齢者向け施設への入居で最大のリスクは、運営会社の倒産だと言われています。

運営会社が倒産して施設が閉鎖になってしまう場合は、入居者の方は別の施設を急ぎ探さなくてはなりません。

また、施設が閉鎖されなくても、経営を引き継いだ別の会社によってサービス範囲が縮小されたり、これまで無料だったサービスが有料化されたりなど、条件が改悪になる可能性もあります。

こうなると気になるのが、有料老人ホームの実際の倒産件数です。

東京商工リサーチの調べによると、有料老人ホームを含めた老人福祉・介護事業の倒産件数は2015年は76件で過去最高の件数となりました。

老人福祉・介護事業の倒産件数の年次推移図

老人福祉・介護事業の倒産件数の年次推移
出所:2015年「老人福祉・介護事業」の倒産状況 : 東京商工リサーチ

参考リンク:
2015年「老人福祉・介護事業」の倒産状況 : 東京商工リサーチ

倒産した76件の主な内訳は、施設系のデイサービスセンターを含む「通所・短期入所介護事業」が大幅に増加していて29件、「訪問介護事業」が29件でした。

また、小規模かつ設立5年以内の新規事業者の倒産が過半数を占めているようです。

こうした状況は、有料老人ホームそのものの倒産の増加傾向ではないものの、業界の傾向としてはおさえておきたいですし、やはり入居を検討する施設は経営状況もきちんと把握しておきたいですね。

重要事項説明書などで退去要件などを要確認

入居した施設を退去しなくてはならないリスクとして4つのケースを見てきました。

こうしたリスクをできるだけ避けるためには、重要事項説明書や見学の際の質問などで、下記のような点を必ず施設側に確認しておくようにしましょう。

  • その施設がこれまで退去を求めた人数
  • その施設で退去を求められた理由の例
  • 施設側の退去判断基準(例.入院の期間、認知症の症状の具体例)
  • 退去を求める際に事前に家族と話し合う機会を設けているかどうか

記事リンク:
重要事項説明書は老人ホームの情報が満載!

老人ホーム見学時は必ず質問しよう

また、その施設の経営状況を把握するためには、施設の財務諸表も入手してチェックしておきたいものです。

財務諸表は老人ホームへの資料請求などで手に入れます。

老人ホームへの資料請求は老人ホーム検索サイトを利用するのが便利でおすすめです。

老人ホームの情報収集については以下の記事でもご紹介していますので、こちらもご覧ください。

記事リンク:
老人ホームの情報を効率的に集める方法

財務諸表とは、その施設の経営活動の財務上の結果を報告する目的で作る計算書や計算表で、貸借対照表や損益計算書などのことを言います。いわば経営の成績表のようなものですね。

今後倒産するかどうかを判断することは不可能ですが、その施設がこれまでどのような経営を行ってきたのかを知ることは、施設の今後を予測する意味では有効でしょう。

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