老人ホームで居宅サービスを利用する

有料老人ホームのうち、介護付き有料老人ホームは、都道府県から特定施設の事業者指定を受けているため、要介護認定を受けた入居者の方は介護保険制度の介護サービス「特定施設入居者生活介護」を利用することができます。

記事リンク:
特定施設入居者生活介護って何?

それでは、特定施設の指定を受けていない施設、例えば、住宅型有料老人ホームなどに住んでいる場合、要介護認定を受けている方はどのような介護保険サービスが利用できるのでしょうか。

その場合は、介護保険サービスの「居宅サービス」を利用することができ、施設で暮らしながら、訪問や通所のサービスを受けることができます。

こうした施設としては、住宅型有料老人ホームの他、ケアハウスやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)、シニア向け分譲マンションなどがあります。

ここでは、こうした施設で利用できる居宅サービスについてご紹介しましょう。

居宅サービスとは

居宅サービスとは、利用者が在宅で利用することができる介護保険制度の介護サービスです。

厚生労働省の介護サービス情報公表システムでは、介護保険サービスの居宅サービスとして下記の12種類が公開されています。

参考リンク:
サービス編 | 介護保険の解説 | 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」

居宅サービス12種類

「居宅」サービスという名称ですが、これらのサービスの利用は必ずしも利用者の「自宅」である必要はありません。例えば、有料老人ホームなどの居室でも居宅とみなされ、利用することが可能です。

1. 訪問介護

ホームヘルパー(訪問看護員)などが利用者の居宅を訪問し、入浴や排せつ、食事といった日常生活で必要なサービスを提供します。

2. 訪問入浴介護

自宅の浴槽での入浴が困難な利用者に対して、看護師や介護職員が浴槽を持参して、入浴の介護を行います。

3. 訪問看護

看護師や准看護師、保健師などが、病気や障害を持った利用者の居宅を訪問し、療養に関わるケアや診療に関わる補助を行うサービスです。

4. 訪問リハビリテーション

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の国家資格を有したリハビリの専門が利用者の居宅を訪問し、日常生活の自立、心身機能の維持と回復を目的にリハビリテーションを行うサービスです。

5. 居宅療養管理指導

医師、歯科医師、看護師、薬剤師、歯科衛生士などが利用者の居宅を訪問し、療養上の管理や指導、助言等を行うサービスです。

6. 通所介護

利用者が日帰りでデイサービスセンターなどの施設に通い、入浴、排せつ、食事などの日常生活で必要な介護や機能訓練等を受けるサービスです。

7. 通所リハビリテーション(デイケア)

利用者が、介護老人保健施設(老健)、病院や診療所といった施設に日帰りで通い、心身機能の維持回復、日常生活の自立を目的とするリハビリテーションを受けるサービスです。

8. 短期入所生活介護

利用者の方が、特別養護老人ホーム(特養)などの施設を短期間訪れ、入浴、排泄、食事などの日常生活に必要な介護のサービスや機能訓練を受けるサービスです。

9. 短期入所療養介護

利用者の方が、介護老人保健施設(老健)などの施設を短期間訪れ、医学的に必要な機能訓練や医療を受けるサービスです。

10. 特定施設入居者生活介護

有料老人ホームや軽費老人ホームの入居者の方に提供される、日常に必要な、入浴や排せつ、食事の介護サービスや生活支援(例.洗濯、掃除など)のサービスです。

特定施設入居者生活介護については下記の記事でも詳しく紹介しているのでご覧ください。

記事リンク:
特定施設入居者生活介護って何?

11. 福祉用具貸与

利用者に、車いすや介護ベッド、手すりなどの福祉用具を貸し出すサービスです。

12. 特定福祉用具販売

腰掛便座、入浴補助用具、簡易浴槽など、入浴や排せつの際に用いられる用具で貸与にはなじまないもの(特定福祉用具)を販売するサービスです。

ケアマネジャーに依頼して利用する

利用者の方は、これらサービスの中からご自分の希望するサービスを組み合わせて利用できます。

住宅型有料老人ホームなどの施設では、施設内に介護スタッフはいませんので、居宅サービスを利用する場合は、まず、利用者が個人的に外部のケアマネジャーにケアプラン(居宅サービス計画書)の作成を依頼します。

さらに、外部の介護サービス事業者と契約し、介護福祉士やホームヘルパー(訪問介護員)による訪問介護など必要な介護サービスを受けます。

訪問だけではなく、デイサービスやデイケアなどの通所のサービスも利用できます。

費用は利用した分だけ支払い

こうした居宅サービスの費用ですが、同じ介護保険制度の介護サービスである「施設サービス」(特別養護老人ホームなど)などのサービスとは異なり、利用1回ごとに費用が計算されます。

介護保険サービスなので、自己負担額は1割ですが、要介護度の限度額を超えた分の費用については全額自己負担になりますので注意が必要です。

居宅サービス利用のメリットとデメリット

メリット

居宅サービス利用のメリットは、まず、費用が利用ごとの支払いなので、サービスをあまり利用しない場合は、費用負担が低くてすみます。

あくまでもご自分に必要なサービスの分だけの支払いですから、居宅サービスでは無駄に費用を支払うことがない、と言えるでしょう。

また、利用者の方に選択の自由がある、ということもメリットですね。居宅サービスでは、利用者ご自身で介護サービスを提供する外部事業者を選ぶことができ、サービスも必要に応じて選ぶことができます。

デメリット

一方、デメリットとしては、必要な介護サービスの量が増えてきて、給付限度額を超えてしまうようだと、自己負担費用が高額になってくる懸念があります。

また、さらに要介護度が高くなってくるようですと、介護付きではない施設の場合は、今後の転居が必要になることも考えられます。

特性を理解して利用しよう

このように特徴を見てくると、居宅サービスは、必要な分、使った分だけのサービスについてのみ費用を支払うので経済的と言えます。

特に、比較的要介護度が低い方には、心強いサービスと言えるのではないでしょうか。

とはいえ、ご利用者の要介護の度合いが高くなってくると、負担が高額になる可能性がありますので、利用する際にはそうした特性をきちんと理解しておきたいですね。

介護保険サービスについては下記の記事もご覧いただくと、より理解が深まると思います。

記事リンク:
老人ホームや介護施設と介護保険サービス

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